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ご報告

窓から見える桜が満開に近づきつつある3月も半ば、
フォトスタジオKOWAの代表であり、そしてワタクシの父である近藤猛が永眠しました。
享年78。幸せな78年だったことでしょう。

無事お通夜、告別式も終えることが出来ました。
ご連絡が出来なかった方もいるかもしれませんが、
遺族としても突然のことであり、ご容赦いただければと存じます。
コロナ問題もあり、親族を中心に執り行いました。
(コロナではないので、ご安心下さい。)

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ある朝。
母と一緒に病院に泊まった長女から連絡が来ました。
意識も脈もなくなり、血圧も計れない危険な状態。
ボクと三女は千葉から、次女は川崎から、母は一度会社に戻っていたので、
平井からすぐに病院に向かいました。
間に合うかどうかギリギリのタイミング。
なんせ場所は二子玉川の更に先。2時間近くかかります。

正直無理かなぁと思いましたが、
次女、ボク、母の順で何とか到着。
父は頑張り屋です。

だが、三女が来ない。
そうです。こういう時大体遅れるのが三女であります。
子連れとはいえ、やっぱり遅れるのが三女であり、三女が三女である証です。

父からすると、三女が遅れることは想定済みだったようです。
息も絶え絶え頑張るんですよね。

なんと父の息があるうちに、子供たちが全員集合しました。

そこからは全員涙涙でお別れをします。
ドラマよりドラマティックな風景でした。
父の頑張りに、言葉も出ません。
家族に囲まれての、劇的すぎるフィナーレ。

そのまま30分が経過します。
中々逝かない。
こういうと非常にあれなのですが、タイミングを逃した気がする。

人っつーのは恐ろしいもので
どんなに感動的な瞬間が訪れようと、
それが長く続くと慣れてくるんですね。
一旦弛緩したらもうおしまい。

茶をすする人、サンドウィッチを食べる人、雑誌を読む人、仮眠する人、
リカちゃん人形で遊ぶ3才の孫。各々が各々行動し始める。
さっきの感動は何処へ、もう普通に食って喋ってます。

 

気づけばそこはいつもの我が家でした。
父が一番好きだったリビング。
色んな人がいて、色んなことをして、まとまりはないけど、
なぜだか温かい近藤家のリビングルーム。

 

一緒に熱い茶を飲み、
甘いおやつを頬張りながら、いつもの賑やかな風景に安心したのでしょう、
急に眼を見開いた父は静かに逝きました。

あれから数日。
思った以上に寂しいですね。いるべき人がいないというのは。
心が追っつかないことがあって、たまにぼ~っとしてしまう。
そして、急に悲しくなる。

わかったことがあります。
元気を出そうと、これまで千回以上聞いて、勇気を与えてくれた大好きな曲たちを改めて聞いてみました。
ただ、心の空白を埋めることは出来ませんでした。全くもって。
曲なんてそんなものです。ミュージシャンの皆さんすいません。

 

もう一つわかったことがあります。
これまで千回以上聞いて、勇気を与えてくれた大好きな曲たちを聞くと、
失意のどん底にいても、徐々に血が巡り、色彩が戻り、日常が少しずつ戻ってきます。
曲って凄いんですよ。ミュージシャンの皆さん、これからもナイスなチューンをよろしく。

悲しいかな、これからも人生は続きます。
楽しいこと、悲しいことがこれからもあるのでしょう。
それが人生というものですからね。
その人生に寄り添うのが我々写真館なので、
フォトスタジオKOWAはまだまだ続きます。

お父さんへ

今日も平井のお店はお客様で一杯です。
天国から見ていて下さい。
今までありがとう。

合掌